健康診断(ペット・ドッグ)
1年に1度は健康診断をおすすめします。
人間でも、症状のない生活習慣病は、放置してしまうと年を経るごとに悪化し、心臓病などを引き起こしてしまいます。
犬や猫でも同様で、初期には症状が出にくく、早期発見が難しい心臓病や腎臓病の発見には、健康診断が重要になります。
特に犬や猫では、人の年齢に換算すると1歳半で成人し、その後1年ごとにおおよそ4歳ずつ年をとるとされています。
慢性的な病気の発見のためには、人間以上に、1年に1回の健康診断が重要になります。
当院では、より多くの患者さんに健康診断を受けていただくために、価格を抑えた検査セットをご用意しています。
完全にすべての病気を発見するのは難しいかもしれませんが、体調面や、感染症、その他かかりやすい病気への不安、既に持病をお持ちの場合の定期的なチェックなどに役立てていただければと思います。
検査セットは以下のようものがあります
健康診断A | 一般身体検査、便検査、尿検査、血球検査、血液化学検査12項目 |
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健康診断B | 健康診断A+胸部レントゲン、腹部レントゲン |
健康診断+超音波A | 健康診断B+腹部超音波検査 |
健康診断+超音波B | 健康診断B+腹部超音波検査+心臓超音波検査 |
健康診断の受診は、以下のような目安でご検討ください
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1歳まで
お勧めセット健康診断AまたはBセット -
この時期までは、特に症状が無ければ、急いで受ける必要はないでしょう。
ただし、生まれつきの疾患の発見には役立ちますし、健康な若いころのデータ(血液検査等)を取っておくことは、将来、大いに役立つ場合がありますので、1度、受けておかれることをお勧めします。
(避妊・去勢手術にあたっては、術前検査で血液検査は行いますので、便検査やレントゲンを追加して検査するという方法もあります) -
6歳以上
お勧めセット健康診断Bセット
または健康診断+超音波のセット -
人間と同様、犬や猫も中高齢になると、様々な慢性疾患や腫瘍疾患が現れる可能性が高まっていきます。初期には症状が現れにくい内臓の慢性疾患も、発症する前に発見し、改善を図ることで、健康寿命を大幅に延ばせる場合も少なくありません。
日本における腫瘍疾患の発症率は、犬の7歳で10%程度、10歳では約6頭に1頭の割合となる17.5%と、ある統計に出ています。猫も同様な傾向があり、中高齢では特に健康診断は重要で、早期発見のためには、年に2回行うことを考えてもいいかもしれません。
健康診断の流れ
【1】問診と視診、触診
普段の生活の様子や食事、トイレの回数を伺うなど、丁寧に問診をさせていただきます。その後、頭から尻尾まで体全体の視診、触診を行い、歯、および口腔内の健康状態も確認します。
【2】血液検査
貧血や炎症、血液疾患などの異常が無いか、血液中の赤血球や白血球や血小板の数を測定することで調べます。さらに血液中の生化学物質の数値を検査を通して、腎臓病や肝臓病、糖尿病、内分泌疾患などの病気の有無も調べます。
【3】レントゲン検査
胸部や腹部の内臓、関節や骨をX線で透視し、外からはわかりにくい病気を検査します。心臓肥大などの病気は、視診や触診だけでは分からないため、レントゲン検査が有効です。
【4】超音波検査(エコー検査)
超音波検査には胸部エコー検査と腹部エコー検査があります。胸部エコー検査では、心臓の構造や弁膜の動き、血流の測定を行い、腹部エコー検査では、主な臓器全般の内部や動きを確認。また臓器の内部に出来たしこりの有無なども調べます。どちらも、レントゲン検査では判断の難しい臓器の動きを確認するものです。
【5】検査結果のご説明
実施した検査を受けて、検査診断の結果、それに対する総合的な評価などを丁寧にご説明いたします。異常が発見された場合、それに対する対処法(治療の方法や日常生活の過ごし方、食事についてなど)も、丁寧にお話しし、治療方針などについてご相談いたします。
検査結果によって、経過観察が必要となった場合、健康診断の頻度を増やしたり、異常のあった部位やリスクの高い部位だけをピックアップして検査したりすることをご提案することもあります。
その他・注意事項につきまして
初めての方(初診の方)は、別途初診料がかかります。
健康診断は予約制となっております。ご来院時またはお電話でご希望のスケジュールをご相談ください。
検査結果につきましては、1週間程度の後、報告書を作成してまとめてご説明いたします(何かしらの事由により、お時間がかかる場合があります)。検査終了時に報告日の日程をご相談させていただきます。
- ※健康診断Aセット以外は基本的にお預かりの検査となります。
- ※当日の朝食はお控えください。検査値に影響が出る恐れがあります。